どんなに急いでも「あおり」は禁物です!
もはや「事故」とは呼べません
ちょっと気になるニュースを目にしました。ある交通事故に関するものだったのですが、起訴事実を見る限りにおいて、それはもはや「事故」とは呼べないような内容でした。
今年の1月に起こったその事故では、被害にあった軽自動車がガードレールに衝突して、運転していた20代の女性が死亡、同乗者も重症を負ったのですが、直接の原因はハンドル操作の誤りとされていました。
しかし、ニュースで紹介されていた検察の起訴状によれば、運転者の女性にハンドル操作を誤らせる原因となった被疑者(加害車両の運転者)の行為は、常軌を逸したものでした。
時速100キロでの「あおり」行為
被疑者の運転する車両は、時速約100kmで2.6kmもの距離にわたって被害車両を追いかけまわし、その間ライトの点滅(パッシングですね)やクラクションに加え、「幅寄せ」をするなどして、プレッシャーを与え続けたそうです。
現場となったのは地方の幹線道路で、確かに事故のあった深夜の時間帯には全般的に車の流れが速くなっています。しかしながら、一般の国道で時速100kmというのは明らかに異常です。この行為によってどのような結果がもたらされるかについて、想像がつかなかったとは到底考えられません。
30年の懲役も!
ところで危険運転致死罪が新設される以前、交通犯罪に対して一般的に適用されていたのは、刑法の業務上過失致死傷罪の規定でした。
しかし、近年の悪質かつ危険な運転による交通事故被害者の増加を受けて、刑法が改正されるとともに道路交通法の罰則も強化されました。
その結果、最も重い場合でも「5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」であった罰則が、危険運転致死罪が適用されれば「1年以上の有期懲役」ということで、最高20年(他の罪との併合罪の場合、最高30年)の懲役刑が科されることになります。
くれぐれも「あおり」は禁物です
今回の事件で検察は、業務上過失致死傷容疑で逮捕されていた加害車両の運転者を、危険運転致死罪で起訴することになりました。今後の裁判の成り行き次第ですが、有罪となればかなり重い罪になりそうです。
たとえどんなに急いでいたとしても、前を走る車を「あおる」ことのないように、心がけたいものです。