『家に五女あり』(いえにごじょあり)は、TBS系列「愛の劇場」枠で2007年9月3日~10月26日まで毎週月曜日~金曜日13:00~13:30(JST)に放送された昼ドラマである。全40話。
源氏鶏太の小説『家庭の事情』をドラマ化。定年退職を迎えた父と個性的な五人の娘たちのそれぞれの生き方を描く。親子の関わりあいの部分は原作で描かれた要素を残しつつも、娘たちの職業や年齢をはじめ、6人で分配される金額や、娘たちがその後抱えるトラブルや出来事など、現代の時代背景に合わせて設定が大幅に変更され(四女・志奈子と五女・伊世子に与えられたお金は、それぞれが二十歳を迎えるまで平太郎が管理する点など)、明るいタッチのホームドラマとして描かれている。
また主題歌やオープニングのタイトルバックはなく(ただし番組タイトルと提供スポンサーの紹介はある)、キャスト・スタッフのクレジットは、本編(Aパート)が始まってから画面下半分に横スクロールされている。
なお『家庭の事情』を原作にした作品は、これまでに二度映画化され、1968年にはドラマ化もされている。
家庭の事情 (1962年、監督・吉村公三郎、主演・山村聰)
四つの恋の物語(1965年、監督・西河克己、主演・吉永小百合)
花の恋人たち(1968年7月~9月、NETテレビ[現・テレビ朝日]、主演・芦川いづみ)
あらすじは、亡き妻・悦子の三回忌を迎え、38年間勤めてきた会社を定年退職した平太郎は、自身の退職金と妻が遺した貯金を合わせた3000万円を、家族6人で一人500万円ずつ均等に分けることを提案。そのことに娘たちは驚くが、父の思いのこもった500万円をそれぞれ有意義に使おうとする。ところが娘たちの抱えるトラブルが次々と明らかになっていき、仕事一筋で長年彼女たちと向き合ってこなかった平太郎はただ戸惑うばかり。果たして娘たちは、幸せになることができるのだろうか?
三沢家
●三沢 平太郎(みさわ へいたろう) - 前田吟
五人姉妹の父親。60才。亡き妻・悦子の三回忌と自らの定年退職を機に、退職金と悦子の遺した貯金を娘たちに分配。極真空手の指導者でもあるが、心臓病を患っている。次々と勃発する娘たちの問題と向き合う中で、少しずつだが「父親」として娘たちの気持ちを理解していくようになる。静香から自分が帰郷した後は平太郎に「パンの実」をやってほしいという願いを受ける形で「パンの実」のオーナーになることを決意。自身の500万円はその経営資金に充てることに。
●三沢 一代(みさわ かずよ) - つぐみ