権威の象徴として使用する
昔の西洋の裁判では、裁判官・弁護士などがかつらを着用していた。現在でもイギリスや旧イギリス植民地の諸国の裁判では習慣が残っている。議会でも開会日には全員かつらをつけて登院する。イギリス最高裁判所前には伝統のかつら屋があり、新任裁判官はこのかつら屋でかつらを買い求める。
このかつらは馬の毛で作られている。決して洗ってはいけないとされる伝統があり、ベテランの裁判官ほどかつらが汚れている。またかつては、西洋で正装としてかつらが着用されていた時代もあった。
バロックから古典派にかけての音楽家の髪型が似ているのは正装としてのかつらを着用しているからである。しかしベートーヴェンは権威を嫌いかつらを着用しなかった。
フランスの宮廷でかつらが流行るようになったのはルイ13世の時代からであった。アン王妃の不貞、友人との絶交など精神的ストレスを抱えていたルイ13世は22歳にして頭髪の禿げがかなり進行しており、かつらを着用することになった。
それを見て気まずくなった廷臣達は仕方なく自分達もかつらを被ることとなり、宮廷においてかつらの着用が定着していったのである。
この流行はフランス革命でルイ16世が断頭台の露と消えるまで続き、その期間宮廷では老若男女を問わずかつらと(元々はルイ13世の禿げ隠しのために作られた過度なボリュームの)派手な髪型を用いていた。
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